お産の時、胎児は陣痛(子宮収縮)による強い圧迫を受け、押し出されて生まれます。胎児には、普通、その強い圧迫に対して耐えられるだけの予備体力を持っているのです。
しかし、正常に進行している場合でも(お産にかかる時間は、人それぞれに異なっても、母児共に異常のない時)、産婦は早く産みたいと何度も力いっぱいいきんだり、医療側は早く産ませようとして陣痛を強くしたりすると、胎児の予備体力を超える圧迫が加わり、結果として胎児を弱らせ、また、産婦の子宮、膣に余計な負担、裂傷をまねく恐れがあります。
その上、最大の暴力は、産婦の腹部を押して早く産まれさそうとすることです。
以上のような危険な行為を止め、骨盤内の筋肉を弛緩させ、胎児への圧迫を最小限度にして、自然の陣痛を可能な限り利用すること。その上、胎児の複雑な定まった回旋を良く見定めて誘導することです。
産婦、医療側の共同作業になりますが、これを成し遂げたときの感激は忘れがたいものとなります。
お産は1~2日間の短い期間であっても、ちょうど、暗いトンネルを通るようなものです。その暗いトンネルの中をただ無我夢中に、あるいは騒ぎ立てながら通るのではなく、自分自身で赤ちゃんを見守り、納得しながら通ることが出来る方法を知っていただきたいのです。
それでなくては、妊娠-出産-育児へとうまくつながってゆかないのです。トンネルの中に灯りをともしましょう。
医療は、昨年より今年と進歩し続けています。
その中で、分娩という、より自然に即した行為であるが故にかえって事故が起きた場合、分娩をする側より不信感をもたれ、その努力よりも結果のみが評価されることがしばしばあります。
もちろん、違った薬物を投与したとか、明らかに不適当な処置とか手術をしたとかは論外です。ただ、医療側も人間である以上、小さなミスはしばしば起きることは防ぎようもありません。
しかし、そのミスを学問と経験によってすばやく察知し、努力を惜しむことなく、体面を重んじることなく、新たな処置が出来るようであれば結果だけでなく、その努力は評価されると思っています。
ただ、私は長年、この歳になってもそこまでには遠く及ばず、あの時はこうすれば良かったのではないか、ああすれば良かったのではないかと心の中では悔悟の思いが消えません。その思いの中で、分娩中、少しでも異常に移行しないように、まず、基本である正常分娩とは、すなわち経膣分娩とは、を問いただしたいと思っているのです。
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